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太陽熱温水器レポート
2009年5月に寺田鉄工(株)のサナース(タンク容量100L)という太陽熱温水器を購入しました。効果を簡単に報告いたしますので、設置の検討の参考にして頂ければ幸いです。
費用
本体価格105,000円、送料8,000円、配管・断熱資材の合計が2000円くらいでした。自分で組み立て、配管もしましたので工事費はかかっていませんが、まる1日仕事(8時間くらい)でした。
実績
我が家の屋根には既に太陽光電池が敷き詰められているため、家屋西側の駐車場に、家屋から約3m離して南西向けに設置しました。そのため、朝10時頃までは日陰で、直達日射量は屋根に設置した場合の約2/3になっていると思われます。水源は井戸水(夏15度、冬13度)で晴天時には夏と冬でそれぞれ45度、32度くらいまで上がります。保温性はよく、冬に夜8時頃になっても1度くらいしか下がりません。
光熱費の節約で元はとれるのか?
冬に32度ではもちろんそのままではシャワーには使えませんが、湯船に溜め、追加で沸かせば僅かな燃料消費で済みます。100Lの水を20度昇温させるのに必要なエネルギーは2000kcalで、給湯器の熱効率を85%とすると節約できる灯油は0.27Lになります。仮に年間150日晴天であったとすると、年間40Lの節約になります。灯油の価格がリッターあたり70円とすると年間2800円で、設置費用約12万円の元をとるのに43年かかってしまいます。さすがに20年はもたないでしょうから、現在の灯油価格が続く限り、元はとれません。しかし、僕は灯油価格が倍増するまでに10年はかからないと予想していますので、損はわずかな額に止まると思います。さらに、ガスや電気はもっと高価(都市ガスの場合、(1m3あたり130円として年間4662円)ですので、得をするかもしれません。
CO2排出量はどの程度削減できるか
灯油40LはCO2にして100kgです。製造にかかったCO2排出量は推計が難しいですが、NEDOの試算によると2年程度の運転で回収できるそうです。一般家庭の年間CO2排出量の平均は約5400kgですので、2%弱の削減効果しかありませんが、12万円でそれだけの削減効果を見込める環境投資はなかなかないと思います。確実にCO2排出を削減でき、かつ金銭的には若干損をする可能性が高いわけですから、太陽光発電のように公的補助の対象としてもいいのではないかと思います。
繰り返しになりますが、これは屋根に設置していない、地上設置の場合であり、屋根に設置した場合、工費は5万円ほど余計にかかる一方、排出抑制効果は1.5倍程度になると予想されます。
参考:低コストで省エネ効果大 いま見直したい太陽熱温水器 ECO Japan